令和6年4月1日から相続登記が義務化になります。

合同会社(LLC)で会社を設立してみませんか?

目次

合同会社とは?

日本では、従来より「株式会社」「合名会社」「合資会社」「有限会社」の4つの会社の形態が認められていましたが、平成18年5月1日より会社法が施行され、「有限会社」(新たに有限会社を設立できなくなりました。)に代わり、新たに「合同会社」という会社形態が創設されました。

合同会社とは、日本版のLLC(Limited Liability Company)ともいわれ、米国のLLCを参考にして設立された会社形態で、社員の責任は出資を限度とする間接有限責任となっています。また、定款自治が大幅に認められているのも、合同会社の特徴の1つです。

出資者を「社員」と呼び、その社員が会社の所有者であり且つ経営者である。そのため、「所有と経営が一致」しています。

合同会社設立のメリット

設立費用が安く、迅速に設立できる

なんと言っても合同会社の設立費用は、株式会社の設立費用に比べて格段に安くつきます。

株式会社を設立する際には、定款を作成するために、公証人の認証を受ける必要がありますが、その定款認証の手数料として約5万円程度必要となります。

しかし、合同会社を設立する際には、株式会社と同様に定款を作成する必要はあるのですが、株式会社の場合と違い、公証人の認証を受ける必要がありません

また、株式会社の設立登記には、登録免許税(設立登記をする際に必要となる税金)として、最低15万円必要となりますが、合同会社の場合には、最低6万円ですみます。

このため、株式会社を設立する場合とくらべて法定費用だけで14万円程度安くなります。

また、公証人の認証が必要ないことから、会社の必要事項が決まっていると、株式会社よりもかなり迅速に設立することができます。

維持費用が安い(任期がない・決算公告不要)

合同会社の役員には、任期の定めがないため、株式会社のように定期的に役員の変更をする必要がありません。また、決算公告も不要なので、会社設立後、運用コストが安くすみます。

社員の責任は、間接有限責任である

社員の責任は、株式会社と同様に「間接有限責任」である。そのため、たとえ事業に失敗して会社が倒産したとしても出資した金額の以上の責任をとる必要がないため、何度でも会社を設立して挑戦することが可能です。

迅速な意思決定(特に規模が大きくなった場合)

株式会社の場合、株主総会や取締役会といった機関があり、重要な事項を決定するためには、必ずその決議が必要となります。

しかし、合同会社の場合には、これらの機関がないため、迅速に意思決定ができ、機動性の高い経営が可能となります。

自由度の高い経営

合同会社は、会社内部のことについては自由な取り決めが可能で、定款自治が大幅に認められている。

例えば、株式会社の場合、出資の比率に応じて議決権を行使することができ、また利益の配当が行われるが、合同会社においては、出資比率に関係なく、定款の定めにより自由に設定することができます。

合同会社設立のデメリット

認知度・信用度の低さ

合同会社は、平成18年(2006年)に施行された会社法により新しく創設された会社の形態であり、株式会社に比べると歴史が浅く、近年合同会社の設立が増えてきているとはいえ、まだまだ認知度が低いことが最大のデメリットになります。そのため、やはり株式会社に比べて信用度も多少低くなります。

上場できない

会社を設立して、将来上場しようと高い理想を掲げているかたは、最初から株式会社での設立をおすすめします。ただ、途中で合同会社を株式会社に組織変更することも可能なので、デメリットというほどのものではないかもしれません。まずは合同会社で始めて、軌道に乗ってきたときに株式会社に組織変更してもいいでしょう。

合同会社に適しているのは、どのような場合か?

法人格さえあればよい場合

確かに、合同会社は認知度・信用性が株式会社よりも多少劣るといえますが、単に節税のために法人格を取得したい場合や、特に会社の商号を前面に出す必要がない場合(例えば、会社の名前と屋号が異なる場合等)などには、合同会社は、最適ではないでしょうか。

少ない初期投資・ランニングコストで会社を始めたい場合

上記の合同会社のメリットでも記載していますが、合同会社の設立費用は株式会社の設立費用に比べるとかなり抑えられます。また維持費に関しても、役員の任期がないため定期的に役員変更を行う必要なありません。そのため、初期費用やランニングコストを抑えたい場合には、合同会社は最適ではないでしょうか。

まとめ

会社の種類を株式会社にするか合同会社にするか(又は合名会社、合資会社)により、それぞれメリット・デメリットがあります。自分の目的に応じた会社を選択することが重要だと思いますので、会社設立で迷ったときは、是非ご相談ください。

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